堂ヶ島研修旅行(2) 河津バガテル公園



研修二日目は「河津バガテル公園」。
ここは、かのマリー・アントワネットも好んでよく訪れたというパリのバガテル公園(Parc de Bagatelle)のローズガーデンの姉妹園です。


11,000品種、6,000本のバラが植えられた庭園は、まさに花のまっ盛り!


ここでも育成管理の監督をされているスタッフの方から説明を伺いました。

<デザイン>

  • 庭園は入ってすぐのところが何も植わっていない芝生のスペース。

手前に何もない空間をつくることで、奥行き・遠近感を出し、ローズガーデンを引き立たせている。

  • 庭園内は立つ場所によって様々な見え方を楽しむことができるような設計がされている。

また、周囲に低く連なる緑豊かな山々、海の見える丘など、背景もデザインの要素として役割をはたしている。これはパリにはない独自の特徴。


<管理>

  • 11,000品種6,000本は、生育条件やデザイン上の都合一部をで入れ替えることはあっても、基本的には増やしたり入れ替えたりはしない。
  • 姉妹庭園というのも決して名ばかりのものではなく、植えている品種、色から選定の仕方まで、細部にわたってパリの判断を仰ぎ忠実に再現をしているとのこと。
  • 伊豆の気候条件はバラにとっては最適とはいえない。特に夏の暑さや高温多湿をどうやって乗り越えるかが、ポイントとなってくる。



ちなみにバラの花のシーズンは春と秋の二回。
春(5〜6月)はつるバラをはじめ、全ての種類が咲くシーズン。
一方で秋(10〜11月)は四季咲きのもののみでつるバラは咲きません。このため春に比べ、数は少なくなるものの、気温が低くゆっくりと花が成長するため、色や香りが春に比べて強くなるそうです。





<お気に入り4品種について特徴と感想など>

  • ピエール ド ロンサール Pierre de Ronsard




つる性で、八重咲きの大きなまんまるい形の大輪の花が特徴的。
ふっくらまるい花のすがたとそのうすいピンク色、また、うすいクリーム色のつぼみのふちがピンクがかっていて果物の桃を思い出させる。
柔らかで、甘いお菓子のような印象。個人的にとても好きな色合い、姿かたち



つる性、一重咲きの小さな花が沢山連なっている姿がとても愛らしい。
開花段階によって花弁のふちの色がピンク→白に変わっているようだった。

  • ウィンダーメア Windermere



つる性。一本の枝の先端に複数の花がまとまってついていて、まるでブーケのよう。
濃いピンク〜紫色でひとつの花の大きさは小さめだが、花弁が多くボリュームがある。

  • ソース ドゥ オルチド Source d 'Or



つる性。花弁の数は少なめで平らな形状。
つぼみはピンク色だが、ひらいた花はほとんど白に近い薄い色。その組み合わせも美しい。
繊細で無垢なイメージ。



■所感

種類や株の数、デザインや園芸的なテクニックもさることながら、なによりバラがどれもとても綺麗で・・・
ほんとうに一番良い時期に、しかも天気にも恵まれて、最高のコンディション。
バラに夢中になりすぎて時間が足りなくて、バラグッズを物色したり、バラソフトクリームを食べ損ねたのが心残り。。

一番好きな花は?と聞かれたら、やっぱり「バラ」と正直に答えますね。