これから・・・、何をしよう?

思うところあり、会社を辞め、専門学校に通い、卒業しました。

色々なことを考えて堂々巡りをしたりしているうち、もうすぐ春が来るという季節になり、日本では大変なことが起きて、小心者で怖がりな自分は、自身に何があったわけでもないのにただ怯えるばかりで何も出来ずにいます。

でも、とてもおこがましい言い方ですが、これを乗り越えたら色々なことが前よりも良くなるのではないかという漠然とした期待があります。

もちろんそれは簡単な事ではなくて、たくさんの時間と知恵の必要なことだと思います。


そして、自分は何をすればいいのか?いったい何ができるのか?


専門学校を卒業してもなお、はっきりと決めかねていた私は、今回のことでまたさらに悩みだしてしまいました。

そんな折、母校の学長である諏訪敦彦先生(自分の在学中は学長ではなく講師として映画の授業を持たれていた、私が最も尊敬している先生の一人です。残念ながら授業を受ける機会はなかったのですが。)が、震災の影響で中止になった卒業式に寄せて、こんなメッセージを発信されていました。
うまく要約はできないので、そのまま引用させてもらいます。


2010年度卒業生のみなさんへ − 東京造形大学学長 諏訪敦彦氏

…私たちは「私に何ができるのか?」と問わずにはいられません。かつてフランスの哲学者サルトルは「飢えた子を前にして、文学に何ができるのか?」と問いました。同じように私たちは芸術、アートやデザインを学んだ者として、今何ができるのかと自らに問いかけるでしょう。あるいは、それ以前にひとりの人間として、何か自分にできることは無いのかと切迫した問いかけをするかもしれません。逆に自分は無力であると感じたり、とにかく自分の心の平静を守ることで精一杯の人もいるでしょう。それは恥ずべきものではありません。この「問い」に答えることは容易ではありませんし、簡単に答えてはいけないのだと思います。
(中略)
華々しいものなどひとかけらも無い日常の中で、自分にできることをやるという、ささやかで、いやになるほど地道で平凡な作業の繰り返しの果てにしか、この「問い」に対する私たちの答えは無いのかもしれません。
 今、私たちが体験しつつある困難は、目の前の事象が解決すれば消えてしまうようなものではなく、これから先みなさんが何年も何十年もかけて問い続けなくてはならない深い思考へ私たちを導くのかもしれません。この「問い」を手放してはならないと思います。私たちを覆う動揺や、混乱や、悲しみをこの「問い」とともに忘れないで握りしめていましょう。…


この春大学を卒業する学生と、10年近く前に社会に出ている自分が同じ目線でいてはいけないかもしれませんが、諏訪先生のメッセージには心を動かされました。


「簡単に答えてはいけない」

「この「問い」を手放してはならない」


答えやゴールをわかりやすく設定して、そこを目指して走っていくのは簡単だし効率的だということはわかっているけれど、当たり前なことだけれど、そんなに単純なことではないのだと思います。


私のような超がつくほどの優柔不断人間は、生きてる限りずっと迷ったり悩んだりし続けていくしかないんだと。その姿はもしかしたら子供っぽいし、だらしないかもしれないし、ひょっとすると人様にご迷惑をかけたりもするのかもしれないけれど。やっぱりそうしていくしかない。


あきらめるわけではなく、そうやっていくのだと腹をくくって。
誠意を持って、毅然とした態度で悩み続けようではないかと。


この先にある「怖いこと」は、今感じていることや考えているようなことを忘れてしまうこと、「日常」に浸かってしまって疑問や問いをなくしてしまうこと。

そうならないために、毎日のくらしとひとつひとつの選択をじっくり考えながらしていきたい。それはある意味とても非効率なのかもしれないけれど。
根拠はないけれど私は多分長生きをするので、おばあちゃんになってから「あ、こんな感じでいくのがいいのかも」というのが掴めてくるとか、もしくは死ぬまで中二的自分探しをしていてもかまわない。


ひとまず、現時点での結論としては、以下のようになりました。

  • 誰かの気持ちを良く("better"に)したり、安らかにできることをしよう。
  • 自分の手足(または目耳口でもいいのだけれど)を使って、できることをちょっとずつしていこう。
  • 毎日の「くらし」を大切にしよう。
  • 背伸びはしない、でも心意気は高楊枝でいよう。
  • 何事もできるだけシンプルに、小さく、ゆっくりいこう。 


ぜんぜん具体的ではないけれど、実際何をするかはその時その時で変わっていくのでヨシとしてしまい、迷ったらこれを思い出するとして。


学習帳の意味合いでつけていたこのブログも、折をみてまとめて終わりにします。(たぶん次回を最終更新に)