専門学校生の就職戦線に異状はあるのか?

大学生の就職内定率、1996年度以降で最悪 57.6%に(日本経済新聞 電子版)

 専門学校生を含めた全体の内定率は54.0%で、同5.1ポイント低下した。

おっと、もしやこの数値に加担しちゃってるかも・・・(笑)

ちょうど昨日、「専門学校教育と就職について」といった内容のアンケートを求められまして、ちょっと色々思うところがあったので、記録しておこうかと思います。

長文&ちょっとあやふや不確かな情報や誤りがあるかもしれません、悪しからず。。

学校と企業の溝

色々なところで問題として取り上げられたりしていますが、義務教育の過程で「仕事」や「働くこと」について全く触れられることはありません。(今はどうなのか知りませんが、少なくともアラサーな私の経験してきた中では)
学生たちは、入試のときと同じ様に「ある時期」になるとあわてて考え、焦って考え、動きはじめることになる。
(もちろんそれより前からちゃんと考えてる人もいるとは思いますが。)

まあ、実際働いてみないと「働く」ってどういうことかなんてわからないのだけど。
(エラそうなことをのたまう30代無職)

「学校」というところはよく言われるように閉鎖的な部分があって、世の中の流れに対して鈍感なところがある。
時期がきたから「さあ、子供達よ、シュウカツせよ!」と追い立てるだけで、それが「どうして」「なんのため」かはじっくり教えてくれない。(教科書や先生は何も教えてくれないぜ、は青春の常套句ですがそういうことじゃなくてね。。)


それから、「採用」について企業側・応募側ともにハードルが高くて、慎重になりすぎるんじゃないかとも思う。
日本の法律では一度雇ってしまった人は会社から解雇することは難しい。(らしいです、私も詳しくないので受け売りですが)

もちろん人を雇うというのは企業にとっては可能性もリスクもある大きな投資。
重たい決断だから慎重になるのはあたりまえ。

学校の先生や就職カウンセラーさんがよく使う、就職をケッコンに例えるという古典的表現はあまり好きではないのですが、「ケッコンするか否か!」という重たい決断ではなく、「お互いのこともよく知らないし、とりあえず付き合ってみる」的な選択肢もあってもいいんじゃないかと思うのです。(企業側にも応募側にも)
具体的には、「インターン」とか「試用期間」という枠組みが、もうちょっとフレキシブルかつ確固たるものとして確立されてもいいのではないかしらと。

今の仕組みでは、インターンは内定後の研修のような位置づけだし、卒業後にブランクがあるとそれはネガティブ要素にしかならない(「留学」以外は。なんでみんなそんなに帰国子女が好きなんでしょう?)。

お勉強も終わらないうちからばたばたとバイトしにいくより、ちゃんと卒業した後、お互いに「お試し期間」があってもいいのではないかと。


なんて思っていたらこんな記事も。

「卒業後3年は新卒扱いに」 厚労省、雇用指針を改正

まあ、実際には色々と大変なところがあるのでしょうが。。


関係ないけど、同じ理由でケッコン前の同棲賛成派です。(笑)
(例えるの好きじゃないっていったくせに。。)


うーん、蚊帳の外からエラそうなことをズラズラ書いてしまった(30代無職)

専門学校周辺の就職戦線


ということで、自身の周辺について・・


自分が入ろうかなあと思う前は、専門学校って


「本気になったら♪」

とか、

「どこまーでも、どこまーでも♪」


のイメージしかなかったです。(今もさしてかわらないかも・笑)


冗談はさておき、ひらたくいえば、『専門的な技術や知識を教える場』。

そして、趣味をより高めたいという場合もあるかもしれないけれど、入学する人の大半はそういった専門技術や知識を活かした仕事を視野にいれているはず。(資格取得養成とかも)

だから、「ジェンガ専門学校」とか、「落ち葉焚き専門学校」は無いわけで(あったら行ってみたい気もするけど)。


・・・なのですが、私自身の状況からいうと、就職については、入学前に期待していたほどのサポートは受けられていないと感じています。

が、まあこれは自分の問題なので自分でなんとかします(笑)。
そんな自分を一旦棚に上げまして・・

もちろん学校の教職員の方は、誠意と熱意をもって尽力してくれています。
ただ、学校として、学生のニーズや働き方のスタイルに情報や体制が追いついていない、もしくはその余裕がないように感じます。(このご時世&少子化で学校経営が大変であろうことは火を見るより明らかなのですが。。)

特に、大卒・社会人経験者のケースについては、高卒の学生に比べてノウハウや情報が少ないようです。
しかもこのクラスは大学、短大を卒業してそのまま専門学校にきた学生(なかには大学院卒も・・)が殆どで社会経験者は留学生を除くと2人しかいない。

去年あたりまでは40〜50代の所謂「脱サラ!起業!」な方もいたそうなのですが、ある意味世の中の状況を美しく反映しています。

わがクラスの学生で大半を占める大学新卒とも高卒とも違うこの特殊ケースは、恐らくもう「特殊」ではなくなってきていると思います。
それで今回大卒→専門学校生にアンケートが実施されているようですし。
(彼らの最終学歴は専門学校になるんでしょうか・・?)


また、社会経験者も私と同年代(何を隠そう私がクラス最年長・笑)で、おそらく「脱サラ!起業!」の中年層とも状況は異なるわけです。(経験的にも、経済的にも、そして別な意味で「若さ」も・・)

専門学校は「大学に行かない高卒生の職業訓練機関」のつもりのままでは済まされないのではないかと。

(一方で「就職もなかったしなんとなく・・・」というネガティブな気持ちで来てしまっている学生もいるので、それはそれで冒頭に述べたように別の問題もはらんでいるわけですが。。)

また、これは私の通っている学校や業界特有なのかもしれませんが、学校と企業とのつながりが、関係が不明瞭な「おつきあい」や教職員の属人的なコネクションに限られてしまっている、という問題点もあるように思えます。

専門学校を職業に結びつける機関として充実させるには、その業界の企業(特定の企業や団体に偏ることなく)と学校とが、きんちんと相互にメリット(経済的な意味も含め)のある形で提携できるような仕組みがないと難しいのかなあと。

そうじゃなければ、ものすごい財力と教育熱心な人だか団体が高い志で利益とは別なものを追求してやっていくとか?
(あれ、でも「学校法人」ってそういう意味があるんじゃなかったっけ・・?)

とはいえ、就職するのはあくまで本人。
本人がまよいさがしつづけないといけないわけです、どんなときも。(笑